こまっている人に声をかけるのが、むずかしいのはなぜ?
まず、答え
こまっている人に声をかけにくいのは、「おせっかいかも」「自分だけ動くのがこわい」と脳が感じるからです。これはだれにでもあること。でも、あなたの小さな一声が、相手にとって大きな助けになることがあります。
どうして?
人には、まわりに合わせようとする性質があります。だれも動いていないと、「動かないほうが正しいのかも」と感じてしまうのです。みんながいるのに、かえってだれも声をかけない、ということが起こります。
さらに、「まちがえたらどうしよう」という不安もはたらきます。だから、心の中で「声をかけたほうがいいかな」と思っても、体が止まってしまう。これは冷たいからではなく、脳の自然なブレーキなのです。
もう一歩
一声を出しやすくするコツがあります。ひとつは、完ぺきをめざさないこと。気のきいた言葉はいりません。「だいじょうぶ?」の一言で十分です。むしろ、短いほうが伝わります。
もうひとつは、「自分が最初の一人になる」と決めておくこと。だれかが動くと、まわりも動きやすくなります。あなたの一声が、みんなのブレーキを外すのです。もし声をかけにくければ、近くの大人に伝えるのでもいい。大切なのは、見て見ぬふりをしないこと。助けられた人は、その一声を長くおぼえています。そして、だれかを助けた経験は、あなた自身の中にも、あたたかい自信として残ります。
へぇ、となる話
人が集まっているときほど、かえってだれも助けに動かなくなることがある、と知られています。「だれかがやるだろう」とみんなが思うからです。だからこそ、最初に動く一人には、大きな価値があります。その一人に、あなたはなれます。
身のまわりの同じしくみ
転んだ子に声をかける、元気のない友だちに気づく、こまっている人に席をゆずる、道にまよっている人を大人に伝える。どれも、短い一声で、見て見ぬふりをしない、という同じやさしさです。