なやみを、だれかに話すのは、なぜいいの?
まず、答え
なやみをだれかに話すと、心が軽くなります。頭の中でぐるぐる回っていた気持ちが、言葉になって外に出ることで、整理され、小さく見えてくるからです。話すことは、弱さではなく、自分を助ける、かしこい行動。一人でかかえこまないことが、いちばん大切です。
どうして?
なやみは、頭の中だけにあると、どんどん大きくふくらみます。同じ心配を、何度も何度も考えてしまうからです。でも、それを言葉にして話すと、気持ちがいったん外に出て、「あれ、思ったより単純だったかも」と、大きさが見えてきます。
さらに、話すこと自体に、心を落ち着ける働きがあります。もやもやを言葉にすると、脳の、感情がたかぶる部分が静まる、という研究もあります。そして、聞いてくれる人がいる、分かってくれる人がいる、と感じるだけで、心は大きく支えられます。人は、つながりの中で、元気を取りもどす生きものなのです。
もう一歩
話す相手は、答えやアドバイスをくれる人でなくても、かまいません。ただ「うんうん」と聞いてくれるだけで、十分に効果があります。おうちの人、先生、友だち、保健室の先生。話しやすい人に、「ちょっと聞いてくれる?」と切り出してみてください。
話すのがこわい、はずかしい、と感じることもあるでしょう。でも、あなたが思うより、まわりの人は、力になりたいと思っています。だれかに頼られると、人はうれしいもの。話すことは、相手を困らせることではありません。もし、近くに話せる人がいない、だれにも言えない、と感じるときは、子どもの相談をうけつける、電話やチャットの窓口もあります。一人でかかえこまなくて、いいのです。声に出すことは、心の重い荷物を、少しだけ、だれかと分け合うこと。分け合った荷物は、必ず、軽くなります。
へぇ、となる話
なやみを話すと、聞いた相手も「じつは自分も同じだった」と気づくことがよくあります。あなたのなやみは、あなただけのものではないことが多いのです。話すことで、自分が救われるだけでなく、相手や、同じなやみを持つだれかの、助けにもなる。「話す」は、つながりを生む、あたたかい行動なのです。
身のまわりの同じしくみ
友だちに愚痴を聞いてもらってすっきりすること、家族に相談して安心すること、日記に書いて気持ちを整理すること。どれも、心の中のものを、外に出して軽くする、同じしくみです。一人でかかえないことが、こころの元気を守ります。