不安や心配は、どうして生まれるの?
まず、答え
不安や心配が生まれるのは、脳が「もしも、わるいことが起きたら」と先回りして、あなたを守ろうとするからです。これは、危険に備えるための、大切な働きです。ただ、心配しすぎると、かえって苦しくなります。不安のしくみを知ると、うまく手なずけられるようになります。
どうして?
脳には、「この先、うまくいかないかも」と先を予想して、備えさせる働きがあります。明日の発表がうまくいくか、テストは大丈夫か。こうした心配のおかげで、人は準備をしたり、用心したりできます。だから、不安は、まったくの敵ではありません。
でも、この「先回りして心配する」力は、ときに、はたらきすぎます。まだ起きてもいないことを、何度も想像して、こわくなる。実際には、心配したことの多くは、起こらないものです。不安は、あなたを守ろうとするあまり、少し心配性になっている、脳のやさしいおせっかいなのです。
もう一歩
不安と、じょうずにつきあう方法があります。ひとつは、心配を、頭の中でぐるぐるさせず、外に出すこと。紙に書き出したり、だれかに話したりすると、「なんだ、これくらいか」と、大きさが見えてきます。頭の中だけだと、不安はどんどんふくらむのです。
もうひとつは、「今、できること」に目を向けること。不安は、「未来」を心配する気持ちです。でも、あなたが動けるのは「今」だけ。明日の発表が心配なら、今日少し練習する。すると、心配は「準備」に変わります。それでも不安が消えないときは、深呼吸をして、「今、ここ」にある景色や音に、意識をもどしてみてください。そして、いちばん大切なこと。不安が強くて、ねむれない・食べられない・毎日つらい、というときは、がまんせず、必ず信頼できる大人に相談してください。心のしんどさは、体のけがと同じで、助けてもらっていいものなのです。
へぇ、となる話
心配ごとの多くは、実際には起こらない、という研究があります。人は、起こらなかった心配のことは、すぐ忘れてしまうので、「心配して当たった」ことばかり覚えています。だから「心配は当たる」と感じますが、じっさいは、取り越し苦労のほうが、ずっと多いのです。これを知っておくだけで、心が少し軽くなります。
身のまわりの同じしくみ
はじめてのことへの心配、明日の予定へのそわそわ、うまくいくかなという不安。どれも、脳があなたを守ろうと、先回りしている、同じしくみです。書き出す・話す・今できることをする。これが、不安をやわらげます。