「重いものほど速く落ちる」って、ほんと?
まず、答え
昔は、重いものほど速く落ちる、と2000年ものあいだ信じられていました。でも実際は、空気のじゃまがなければ、重さに関係なく、みんな同じ速さで落ちます。
どうして?
紙よりも石のほうが速く落ちるのを見ると、「重いほど速い」と考えるのは自然です。昔の人も、そう見えるとおりに結論づけました。じつはこれは、軽いものが空気に受け止められてゆっくり落ちているだけ。空気のえいきょうが、本当のすがたをかくしていたのです。
もう一歩
この考えをくつがえしたのが、ガリレオの「頭の中の実験(思考実験)」でした。もし「重いほど速い」が正しいなら、重い球と軽い球をひもで結んだらどうなるでしょう。軽い球が重い球のじゃまをして、全体はおそくなるはず。でも、2つ合わせればもっと重いのだから、もっと速くなるはず。答えが2つに割れて、話がおかしくなります。つまり「重いほど速い」はまちがっている、と、実験の前に、考えるだけで見ぬいたのです。実際に、空気のない場所で羽根と鉄の球を落とすと、ほんとうに同時に着きます。「えらい人が言った」「昔からそう」ではなく、すじ道を立てて考え、自分で確かめることの力を教えてくれる話です。
へぇ、となる話
月には空気がないので、宇宙飛行士がハンマーと羽根を同時に落とす実験をしたことがあります。結果は、ぴたりと同時に着地。ガリレオの考えが正しかったと、月の上で確かめられたのです。
身のまわりの同じしくみ
パラシュートや羽根がゆっくり落ちるのは、空気が受け止めているから。「落ち方」を決めているのは重さより、空気とのかかわりなのです。