クジラは魚じゃないの? 姿が似ているのはなぜ?
まず、答え
クジラは魚ではなく哺乳類です。姿が似ているのは、同じ仲間だからではなく、同じ水中の暮らしに合わせた結果です。
どうして?
クジラは肺で息をします。だから水面に上がって、頭の上の穴(噴気孔)から息をはき出さなければなりません。卵ではなく子を産み、乳で育てます。体には、わずかですが毛があります。
これらは全部、哺乳類の特ちょうです。えらもなく、うろこもありません。魚と決定的にちがうところです。
もう一歩
では、なぜ形が似るのでしょうか。水の中を速く泳ぐには、水の抵抗が小さい形がいちばん有利です。細長くて、先がとがっていて、ひれのようなものがある形。この条件を満たす答えは、そう多くありません。
だから、まったくちがう仲間の動物が、水中で暮らすうちに似た形になります。魚のサメ、哺乳類のイルカ、大昔のは虫類である魚竜。3つとも系統は別なのに、姿はよく似ています。これを収れんといいます。似ているからといって仲間とはかぎらない、ということです。
見た目でなく、体のつくりや育ち方で分ける。だから、生きものの仲間分けは、ぱっと見の印象を疑うところから始まります。
へぇ、となる話
クジラの祖先は、陸を歩いていた動物です。化石大昔の生きものやその跡が、うもれて残ったもの。をたどると、足のある姿から少しずつ水中生活に移っていったことがわかります。いまのクジラの体の中にも、後ろ足だった骨のなごりが小さく残っています。イルカもクジラの仲間で、小型のものをイルカと呼び分けているだけです。
身のまわりの同じしくみ
コウモリは鳥ではなく哺乳類、ペンギンは魚ではなく鳥。空を飛ぶ、水を泳ぐという暮らしが同じでも、仲間はちがいます。