会社が上場するって、どういうこと?
まず、答え
上場とは、会社の株を証券取引所という公の市場に並べて、だれでも売り買いできるようにすることです。それまで株を持っていたのは、会社を作った人や、その仲間など、顔の見える人たちだけ。上場すると、知らない人でも株を買って、その会社の株主になれます。会社が、世の中に開かれるということです。
どうして?
株式会社なら、どんな会社にも株があります。ただ、上場していない会社の株は、決まった人たちの間で持ち合っています。売りたくなっても、買ってくれる相手を自分でさがさなければなりません。値段も、そのつど話し合って決めます。
上場すると、これが変わります。株を売り買いするための場所に、その会社の株が並ぶ。買いたい人と売りたい人が毎日集まるので、いつでも売り買いができて、値段もその場でついていきます。
つまり上場とは、決まった人の中で持ち合っていた株を、世の中のだれもが売り買いできる状態にすること。株のあつかいが変わるだけのようでいて、会社と社会の関係そのものが変わります。
もう一歩
ただし、望めば並べてもらえるわけではありません。証券取引所は、上場したい会社に厳しい条件を出します。ある程度の大きさがあること。もうけが続いていること。お金の記録が正しく作られていること。会社の中の決め方やチェックのしくみが整っていること。何年もかけて準備し、審査を受けて、やっと上場できます。
そして、上場したあとも義務が続きます。会社のお金の状態を、決まった形で定期的に公表する。大事なことが起きたら、すぐに知らせる。うその報告をすれば罰せられます。
なぜ、そこまで求められるのでしょう。中身を知らない人が、その株を買うからです。買う人が確かめようのないことを、会社の側に見せる義務として負わせている。上場とは、自由に売り買いできるようにするかわりに、正直に見せ続けると約束することなのです。
へぇ、となる話
日本には株式会社が二百万をこえるほどありますが、上場している会社は四千社ほどしかありません。名前をよく知っている大きな会社の中にも、上場していない会社はたくさんあります。上場は、会社が目指すゴールではなく、たくさんある選び方の一つなのです。
身のまわりの同じしくみ
教室の中だけでやっていた発表を、だれでも見に来られる場でやるようにする。見てくれる人は増えますが、そのぶん、準備も説明もきちんと必要になります。上場は、それと似ています。