なんのために、デザインするの?
まず、答え
デザインは、「なんのため?」がいちばん大切です。人のこまりごとを解決し、暮らしをよくし、思いや大切なことを伝えるために、デザインします。目的を見失うと、ただのかざりになってしまいます。
どうして?
きれいにすることや、目立たせることは、手段であって、目的ではありません。
「だれの、どんな困りごとを、どうよくしたいのか」という目的があって、はじめて、色や形の選び方が決まります。目的がぶれると、かっこいいけれど使えないもの、目立つけれど中身のないものになってしまうのです。
もう一歩
デザインの目的には、いくつかの層があります。ひとつめ、課題を解決する。使いにくい・わかりにくい・危ないを、なくす。ふたつめ、みんなが使えるようにする。年れいや体の状態にかかわらず使えるようにする工夫を、ユニバーサルデザインといいます。だれも取り残さない、という思いやりです。みっつめ、価値や思いを伝える。そのお店らしさ、作り手の願い。よっつめ、暮らしや社会をよくする。むだを減らし、安全にし、気持ちを明るくする。
デザイナーは、この「なんのため」を、いつも自分に問いながら作ります。だからデザインには、見た目のうまさだけでなく、だれをどう幸せにしたいか、という心がこもります。目的がよいとデザインは人の役に立ち、目的がわるいと、人をだますことにも使えてしまいます。だから「なんのため」を正しく持つことが、いちばん大事なのです。
へぇ、となる話
世界のすぐれたデザイナーの多くが、「デザインとは、どう見えるかではなく、どうはたらくかだ」と言います。見た目の奥にある「なんのため」こそが、デザインの正体なのです。
身のまわりの同じしくみ
使いやすい道具、みんなが通れるスロープ、わかりやすい案内、そのお店らしいロゴ。どれも「なんのため」から生まれています。