気温をたし算すると、先がよめるってほんと?
まず、答え
ほんとうです。毎日の温度をたした合計が、決まった数になったころに、生きものは次の段階へ進みます。
どうして?
生きものの体の中では、たくさんの小さな変化が少しずつ進んでいます。その進む速さは、あたたかいほど速く、寒いほどおそくなります。
だから、1日で進む量は日によってちがいます。あたたかい日は大きく進み、寒い日は少ししか進みません。その「進んだ分」を毎日たし算していって、必要な量にとどいたときが、花が咲く日、卵が孵る日になります。貯金箱にたとえると、毎日入れる金額はちがうけれど、合計が目標額になったら買える、というのと同じです。
もう一歩
この合計を積算温度といいます。有名なのは桜の開花予想で、2月1日からの毎日の最高気温をたして合計600℃で咲くという目安(600℃の法則)や、平均気温をたして400℃という目安(400℃の法則)が使われます。サケの卵は、水温の合計480℃で孵ります。
大事なのは、数字だけでは使えないということです。いつから数えるか(起算日)、最高気温か平均気温か、何℃をこえた分だけ数えるのか。この決めごとがちがえば、答えも変わります。数字は、ルールとセットで初めて意味を持ちます。
へぇ、となる話
この予想は、よく当たりますが、外れる年もあります。とつぜんの寒波や、記録的な暑さがあると、計算どおりにいきません。生きものは温度だけで動いているわけではなく、日の長さや雨も関係しているからです。だから「積算温度でわかる」は、答えというより目安。外れた年に「なぜ外れたのか」を考えるところが、いちばんおもしろいところです。
身のまわりの同じしくみ
桜の開花予想、田植えや収穫の時期を決める、サケの卵が孵る日を計算する。どれも、毎日の温度をこつこつたし算した結果です。