生木と乾いた木は、なぜこんなにちがうの?
まず、答え
切ったばかりの生木は、たくさん水を含んでいて重く、ねばります。乾くと軽く、かたく、加工しやすくなります。ただし、乾く途中でちぢんで、そったり割れたりします。
どうして?
生きている木は、細胞の中に水をたっぷりためています。切ったあと、その水が少しずつ空気中へ抜けていきます。
水が抜けると、木はちぢんで、かたくしまります。だから、生木と乾いた木では、重さも、削ったときの感じも、まるでちがうのです。
もう一歩
木にふくまれる水の割合を、含水率といいます。生木は、重さの半分以上が水のこともあります。
乾くと木はちぢみますが、ちぢみ方は繊維の方向によってちがうので、そり・割れ・ねじれが起きます。だから木工では、使う前に、時間をかけてゆっくり木を乾かします。急に乾かすと、割れてしまいます。
生木はやわらかくて彫りやすいのですが、あとで乾いて形が変わってしまいます。そのため、器や像などは、よく乾いた木で作るか、乾いて変わることを見こして作ります。木彫り体験で、木の状態ごとに削る感覚がちがったのは、この含水率のちがいが大きいのです。
へぇ、となる話
木は、乾いたあとも、しめった日にはふくらみ、乾いた日にはちぢむ、という「呼吸」を続けます。古い家具の引き出しが、梅雨の時期にかたくて開けにくくなるのは、このためです。木は、切られたあとも、空気の湿り気とつきあい続けているのです。
身のまわりの同じしくみ
まきを積んで乾かすこと、乾燥させた木材、木のドアが梅雨に閉まりにくくなること、生木のずっしりした重さ。どれも、木と水の関係です。