冷蔵と冷凍は、なにがちがうの?食材はどこにしまう?
まず、答え
冷蔵は、菌のはたらきを「遅くする」保存です。冷凍は、水をこおらせて「ほとんど止める」保存です。どちらも菌を殺しているわけではないので、とけたり、時間がたったりすれば、また動きはじめます。
どうして?
食べものを悪くするのは、目に見えない菌と、食べもの自身の中にある酵素です。どちらも温度が高いほど元気に動き、低いほどゆっくりになります。
冷蔵庫の中は、だいたい0度から5度くらい。菌が動けないわけではないので、数日から1週間ほどの、時間かせぎができるだけです。
冷凍庫はマイナス18度くらい。水がこおると、菌も酵素も水を使えなくなるので、変化がほぼ止まります。ただし、こおっている間もゆっくりと乾いていくため、何か月も置くと味は落ちます。
もう一歩
冷蔵庫の中は、場所によって温度がちがいます。いちばん冷えるのは奥と上のほう、いちばんぬるいのは扉のポケットです。すぐ使う調味料は扉、いたみやすい肉や魚はチルド室、というふうに使い分けます。
野菜室が少し高めの温度なのは、野菜が冷えすぎると弱ってしまうものがあるからです。きゅうり、なす、さつまいも、バナナなどは、冷やしすぎると低温障害を起こして味が落ちます。
冷凍でいちばん大事なのは、早くこおらせることです。ゆっくりこおらせると、氷のつぶが大きく育ち、食材の細胞をやぶってしまいます。そのため、とかしたときに水分とうまみが流れ出します(ドリップ)。うすく平らにして、金属のトレーにのせると、早くこおって味がのこります。
解凍も同じで、あわてて常温に出すと、外側だけが先にぬるくなり、そこで菌がふえます。冷蔵庫でゆっくりもどすのが、いちばん安全でおいしい方法です。
そして、あたたかい料理をそのまま冷蔵庫に入れないこと。庫内の温度が上がり、ほかの食べものまで危なくなります。早く冷ましてから入れます。
へぇ、となる話
冷凍しても、菌は死んでいません。眠っているだけです。とかせば、また元の勢いで動きはじめます。だから、一度とかしたものを、もう一度こおらせるのはおすすめできません。眠る前と後で、菌の数が変わっているからです。
身のまわりの同じしくみ
冷凍ごはん、作りおきのおかず、冷凍の魚、アイスクリーム。冷蔵庫は、時間の進み方をおそくする機械だと考えると、使い方が見えてきます。